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ロシア国内医療機器登録手続き法(No.1416)更新されず

ロシア国内医療機器登録手続きを定めた法令No.1416が改定されないことが決まり、これによって、ロシア国内登録規則からEAEU共通規則への移行が決定的となった。

期待されていた法改正

2021年3月に、No1416改定案が公示され、2つの重要なポイントが期待されるに至った。

  1. No.1416の効力が(新しく制定された)移行期間終了まで延長されること。
  2. 1の結果、医療機器を国内規則に基づいて2023年1月1日から再開される可能性があること。

この法案と関連して、移行期間の枠組みについて妥協している2021年3月9日付ユーラシア経済委員会命令No.28にも言及しているが、この法令はEAEUの枠内での登録手続き実務に関するもので、加盟国の国内制度を規制するものではない。

結果として、次のような期待が持たれていた。

国内規則に基づく登録手続きは1年間(2022年1月1日から2022年12月31日まで)停止するが、2023年1月1日から復活するが、電子申請のみになる。

いずれにせよ、法整備が不十分である新規則での登録による潜在的な問題への懸念など、何らかの理由でEAEU規則での登録と関連したリスクを負いたくない 者にとっては朗報であった。 

現実

新規則への移行準備ができていない企業にとってはつらい知らせとなった。2021年3月に公示された法案は、結局承認されずに廃案となった。つまり次の事項が決定した。

  1. 法令No.1416は、効力が延期されることなく、2022年1月1日から失効する。
  2. 国内規則に基づく登録は、したがって、不可能になる。

10年間医療機器の登録規則を定めていた政府命令No.1416は、2021年末に失効する。2022年からはEAEU統一規則に基づく登録のみが可能となる。2023年から電子申請が国内規則に基づいて可能となるという話は全くなくなってしまったのだ。

国内規則を延命させるような同様の法案が再度採択される可能性はあるが、廃案になる可能性が高く、これ以上期待するのは無意味であるとみている。

2022年に旧規則に基づく登録はどうなる?

国内規則に基づいて2022年に新規申請をすることは不可能である。しかし、法に遡及効がないため、すでに登録手続きが始まっているものについては最後まで何ら制限を受けることなく登録される。2022年に医療機器を国内規則に基づいて登録することが可能なケースは、2021年12月31日までに申請書がロシア保健監督庁に提出された場合に限られる。このような医療機器は、法令No.1416に従って慣れ親しんだ登録規則に基づいて行われる。

情報ソース:弊所パートナー企業<MedRegExpert>ニュースより

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