危険生産施設とは

危険生産施設とは

EAC認証や、計測機器の型式認証と関連して、しばしば「危険生産施設」という用語に出会います。特に産業機器の分野で大変重要なキーワードです。

製品が納品され、適用される場所が「危険生産施設」である場合、特別なスキームでEAC認証を受けなければならなかったり、計測機器の適用場所が危険産業施設である場合は、型式認証の対象となったり、通常よりも厳格な手続きが必要となります。

ロシア連邦における危険生産施設についての一般法は1997年7月21日付連邦法No.116-FZ「危険生産施設の産業安全について」で、この法令によって規制の全体像が分かります。

危険生産施設とは

連邦法No.116-FZは以下に該当する施設を「危険生産施設」としています。

  1. 次の種類の危険物質が、規定の量で取得、使用、加工、生成、保管、輸送、処分される施設
    • a)可燃性物質 ー 常圧で空気と混合すると可燃性になり、常圧での沸点が摂氏20度以下のガス
    • b)酸化性物質 ー 燃焼を促進し、発火を引き起こし、(または)酸化還元発熱反応の結果として他の物質の発火に寄与する物質。
    • c)可燃性物質 ー 液体、自発的に発火する可能性のあるガス、および発火源から発火し、発火源を除去しても単独で燃焼し続ける可能性のある液体。
    • d)爆発物 ー 特定種類の外部作用が働いたときに、熱の放出とガスの形成を伴いながら非常に迅速な自己伝播化学変換が可能な物質。
    • e) 有毒物質 ー 生物が暴露すると死に至る可能性があり、次の特徴を持つ物質:
      • 胃に入ったときの平均致死量が、1キログラムあたり15ミリグラムから1キログラムあたり200ミリグラム以下のもの
      • 皮膚に塗布された場合の平均致死量が、1キログラム当たり50ミリグラムから400ミリグラム以下のもの
      • 空気中の平均致死濃度が、1リットルあたり0.5ミリグラムから1リットルあたり2ミリグラム以下のもの。
    • f)毒性の高い物質 ー 生物にさらされると死に至る可能性があり、次の特徴を持つ物質:
      • 胃に入ったときの平均致死量が1キログラムあたり15ミリグラム以下のもの。
      • 皮膚に塗布された場合の平均致死量が、1キログラムあたり50ミリグラム以下のもの。
      • 空気中の平均致死濃度が、1リットルあたり0.5ミリグラム以下のもの。
    • g)環境に危険を及ぼす物質 ー 急性毒性の以下の指標によって水生環境において特徴づけられる物質
      • 魚への96時間内の吸入暴露時の平均致死量が、1リットルあたり10ミリグラム以下。
      • ミジンコが48時間曝露したときに特定の影響を引き起こす毒の平均濃度が、1リットルあたり10ミリグラム以下。
      • 藻類が72時間曝露したときの平均阻害濃度が、1リットルあたり10ミリグラム以下。
  2. 以下が0.07メガパスカルを超える過圧下で動作する機器が使用される施設:
    • a)蒸気、ガス(ガス状、液化状態)
    • b)摂氏115度を超える加熱温度の水
    • c)0.07メガパスカルの過圧で沸点を超える温度の他の液体。
  3. 恒久的に設置された吊り上げ機構(エレベーター、障害者用の昇降プラットフォームを除く)、地下鉄のエスカレーター、ロープウェイ、ケーブルカーが使用される施設
  4. 鉄および非鉄金属の溶融物、これらの溶融物に基づく合金が、500キログラム以上の最大溶融量用に設計された装置を使用して取得、輸送、使用される施設。
  5. 採掘作業(一般的な鉱物の細工鬱と、発破を使用せずに露天で行われる鉱物の沖積堆積物の開発を除く)、鉱物の濃縮作業が行われる施設
  6. 植物原料の貯蔵または加工が行われ、その過程において自然発火する、発火源から発火し、発火源を除去した後も単独で燃焼し続ける爆発性粉塵混合気が形成される施設。また自己発熱や自然発火しやすい穀物、その加工物や飼料原料が貯蔵される施設

ちなみに、以下は危険生産施設に該当しません。

  • 電力網設備
  • 天然ガスまたは液化石油ガスが0.005メガパスカル以下の圧力下で動作するガス供給網とガス消費網

危険生産施設の管轄当局はロシア連邦環境・技術・原子力監督庁(通称、RTN)になり、危険生産施設の操業開始にあたって、当局の登録手続きを経なければなりません。

危険生産施設に製品を供給する場合

生産設備を危険生産施設に納品する場合、以前はその生産設備ごとにRTNの「設備使用許可書」という書面を取得する必要がありましたが、外国メーカーにとって非常にハードルの高い手続きでした。しかし、関税同盟(現在のユーラシア経済連合)において製品認証の制度化が進む中で、2014年1月1日から廃止され、現在は機器ごとに該当する技術規則の適合宣言書もしくは適合証明書を取得することになっています。

関連度の高い規則としては、以下のようなものがあります。

それぞれの規則で規定されて手順に従って、必要な証明書を取得することになりますので、詳細は各規則のページを参照ください。

なお、低電圧機器の安全性について(TR CU 004/2011)については、2022年12月11日に施行される改訂版において、TR CU 010やTR CU 012の適用を受ける機器については適用対象外となるので、危険生産施設の問題に関してこの規則は関連性が低いです(事務室などに供給されるPCなどは対象になるので、必ず個別に確認してください)。

スキーム5dによる適合宣言

産業機器は一般的にTR CU 010/2011の対象になりますが、一部の製品を除いてたいていは適合宣言を行います。CEマーキングを取得しているなど、自社エビデンスが十分な場合、1dというスキームで適合宣言書を作成されるケースが多いですが、危険生産施設への納品が決まっている場合、原則として5dスキームでの適合宣言が必要です。5dスキームでは次のような手順で適合宣言を行います。

  1. 認証機関に5dでの適合宣言実施を依頼
  2. 認証機関に必要書類・サンプル(重要部品のみの場合もあり)の送付
  3. 認証機関が試験結果、提出資料を分析した結果として、「型式証明書」を発行
  4. 型式証明書を添付資料(エビデンス)として適合宣言書を作成し、申請者企業(ロシア国内法人)が当局のデータベースに登録

実際、汎用品の適合宣言書を5dのスキームで外国メーカーが取得するのは珍しく、たいていは1d又は3d(認定試験所でのサンプル試験実施の上、レポートを取得するスキーム)が多いです。また、コンポーネントの場合、最終設備を5dで宣言することによって、個別部品の5dスキームでの宣言取得を回避する方法も取られていることが予想されます。

ただ納品トラブルを回避するためにも、納品先が危険生産施設であることがわかっている場合は、5dスキームでの適合宣言が必要かどうかはあらかじめ確認しておくのがよいでしょう。

弊所では、ロシア国内に自社で「申請代理企業」を保有しています。ロシア国内のエージェントを通さず直接認証機関とやり取りをすることで、申請費用を抑えることができます。

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