「消費者と事業主の利益バランスを現在の困難な経済条件で達成することは、EAEU圏の消費者保護におけるEAEU加盟国と委員会の共同作業との基本的な目標の一つである。」ユーラシア経済委員会の技術規制担当大臣は、消費者保護に関する諮問委員会の会議でそう発言した。
2025年までのユーラシア統合の戦略的な発展方針は、消費者保護に向けた施策パッケージを含んでいる。法令によって、連合加盟国の連携を強化し、現在の条件下での国民の利益を保護するために効果的な決定をしている。会議の参加者が指摘したように、国民のコンプライアンス意識を向上させ、並行輸入においても商品やサービスの品質に対する消費者の権利を保護し、電子商取引の急速な普及とデジタル決裁が非常に大きな意味を持つ。
これらの方向性は、2023年の消費者保護分野におけるEAEU加盟国の共同アクションプログラムを実現するときに決定的なものとなる。「このプログラムの一番の目的は、正当なビジネスが発展するための条件を作り出しながら、行政的な負荷を低減し、かつ、消費者の権利を保護し、商品の安全性と適切な品質を維持するために必要なあらゆる措置をとることだ」と技術規制担当大臣は強調した。
会議の参加者は、社会とビジネスの利益のバランスをとるために、現在の経済条件下で消費者保護のための最低限の優先措置の一覧を承認した。委員会の助言の有効性の評価に関するものもを含み、連合加盟国の消費者の権利の保護のレベルに対する評価と消費者権利保護の実現に向けたいくつかの有望な規定の審議が進んだ。
食品の栄養価に関して消費者への情報通知の有効性を向上するための問題についての調査に関する計画も策定された。来年、業界団体や研究者を招聘して、EAEU加盟国での国民と事業者の消費者保護に関する意識を向上するための会合や会議が軒並み企画されている。
特に注目を集めたのは、EAEU加盟国とオブザーバー国との協力関係の発展に関する問題である。ナザレンコ大臣の言葉によると、2021年から2023年にかけてユーラシア経済院会とウズベキスタン政府の共同イベントの計画は順調に実現されているとのことだ。将来的な協力関係の可能性を審議し、会議の参加者は、年末までに連合の関連する権限機関を招聘し、消費者保護に関するセミナーを行うというウズベキスタンの独占禁止委員会下の消費者保護局の提案を支持した。
参考情報
諮問委員会の会議は、CIS実行委員会の代表者、消費者保護分野での国営及び民間組織、EAEU加盟国の業界団体、連合オブザーバー国を参加する形で行われた。
ELGコメント
規制当局は、経済制裁が強化される中で、ただでさえ厳しい企業活動を圧迫することなく、製品の品質を確保することに苦心しています。制裁対象ではない国(ウズベキスタンなど)との協力関係の発展は、このような状況下でも経済的な発展をするために必須の課題と言えます。